直木賞作家 辻村さんにご紹介いただいた西之門酒蔵吟醸甘酒
出典:日本の作家60人 太鼓判のお取り寄せ 小説現代 編集部 編 P,64 P,65
飲めない私が飲める酒

私は下戸である。酒を飲むと全身が赤くなってかゆくなる。つまりはアルコール分解酵素がほとんどない体質らしい。幼い頃、絵本で見て憧れた昔話『養老の滝』で湧き出る酒や、洋画の中で美男美女が手にワイングラスの中身が自分には無縁なものだと知ったときの嘆きは計り知れない。
そんな私が愛するのが、甘酒。酒なのに私にも飲めるというところがいとおしくてたまらない。幼い頃から大好きで、祖母によく市販の酒粕を買って作ってもらっていた。母親の話だと、四歳か五歳の頃、飲み過ぎて顔を真っ赤にして息をふうふうさせ、酔っ払っていたことまであるという(幼い頃のこととはいえ、甘酒でダウンするくらいだから私の下戸っぷりが知れる)。
甘酒は断然、家で酒粕から作ったものが一番、と長年思ってきたのだが、『西之門』のものだけは特別だ。長野で善光寺参りをした帰り、ふらりと寄った先で出会い、味見して、即購入。以来定期的に取り寄せている。
甘酒というと温かいものが定番だが、『西之門』のものは冷やしでイケる。「牛乳で割ってもおいしいですよ」と店員さんに薦めてもらい、「ええっ!本当?」とおそるおそる試してみると、これまたすっかり虜に。ノーマルな甘酒と、ゆず果汁入りのものの二種があって、どちらもお気に入り。本当なら、あんまり人に教えたくないくらい、私には格別のご馳走だ。
辻村 深月
辻村 深月(つじむら みづき)1980年山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業。
2004年「冷たい校舎の時は止まる」で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。11年『ツナグ』で吉川英治文学新人賞を受賞。著書に『凍りのくじら』、『名前探しの放課後』、『ふちなしのかがみ』、『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』、『本日は大安なり』、『オーダーメイド殺人クラブ』など。
〔西之門酒蔵吟醸甘酒〕

米麹100%(砂糖・保存料を一切使用していません。米に含まれるデンプン質を最大限糖化するとこのように甘くなります。)
吟醸酒を醸造するための精米歩合60%の酒造好適米で作った米麹を使用。
高精白の米麹を使用しているため上品な甘さとすっきりした味わい。
吟醸酒造りにノウハウのある清酒「西之門」醸造元よしのやが製造に取り組んだ自信作。
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〔西之門酒蔵吟醸甘酒ゆず〕

ノンアルコールの西之門酒蔵吟醸甘酒にゆず果汁をあわせました。
宮崎県産ゆずの搾りたてをすぐ氷結させて使用。
冷してすっきりさわやかに、また温めてふんわりたちのぼるゆずの上品な香りを味わってください。
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